エアコンの効きが悪くなる原因とは

去年の夏よりも、今年の夏の方がエアコンの効きが悪く感じることがありませんか?

単純に去年の夏よりも気温が高い場合や、その部屋の使用環境が変わったことなどでも

そう感じられることがありますが、

明らかにエアコンから出る送風が冷えていない場合や、設定温度を低くしても一向に室温が変わらないなどは

エアコンのガスが減ったり、完全になくなってしまっていることが一つの原因となります。

 

エアコンの風量が弱くなってしまい、効きが悪く感じる場合は別の原因が考えられますので、 こちら をご覧下さい。

 

エアコンの効きが悪くなる2つの原因

 

本体の不良

去年の夏前に新しくエアコンを設置したばかりで、設置した時の夏はよく冷えていたのに

今年の夏には全く冷えない場合などは、エアコン本体の不良を疑います。

エアコン本体の内部には(キャピラリーチューブ)と呼ばれるとても細い配管が通っています。

この配管が多くの箇所で溶接によって取り付けられているのですが、

稀にこの溶接箇所などに、目に見えないほどの小さな穴や隙間ができてしまい、

その穴や隙間から時間をかけてゆっくりとガスが漏れ出てしまうのです。

ゆっくりとガスが減っていくので、新しく設置した夏は正常に使えたのに、

一年後の次の夏にはすっかりガスが無くなってしまっているというわけです。

ただ、本体の不良でガスが漏れてしまうことは稀で、ガス漏れの原因としては次にご紹介する

設置工事の不良によるものが多いように思います。

 

設置工事の不良

エアコンを設置する際、室内機と室外機を結ぶ配管を接続します。

配管を接続するために、フレア加工(配管の先端をラッパ状に加工して配管同士を接続する工程)

を行い、配管同士や、室外機へ配管を接続します。

このフレア加工が正しく出来ていなかったり、ナットの締め付け不良によって亀裂や隙間などが生じて

そこからガスが漏れ出てしまうのです。

この設置工事の不良によって起こるガス漏れの特徴としては、比較的早くガスが漏れ出てしまうので、

設置完了直後や数日で冷えたり暖まらなくなってしまうことが多いようです。

 

ガスの簡易的なチェックの仕方

 

エアコンを強制冷房運転モードにさせます。

強制冷房運転とは、リモコンではなく室内機本体にあるスイッチを操作して、

冬の寒い時期でも強制的に冷房運転をさせるためのサービスモードです。

スイッチの操作の仕方は、長押しや2回押しなど機種により変わりますが、

室内機の前面パネルを開けて、右側に記載されていることが多いです。

可能であれば、室外機の配管接続部分を確認します。

赤枠が室外機の配管接続部分(三方弁とサービスバルブ)

写真、赤枠内の配管やナットが真っ白に凍ってしまっている場合は、ガスが不足していることが疑われます。

確認後は停止することで強制冷房は解除されます。

設置工事の不良によって起こるガス漏れの場合には、

配管を接続している箇所、つまり、室内機から40〜50cm程の配管接続部や室外機の配管接続部などが

漏れ出たオイルによってベトベトになっている場合が多いようです。

 

エアコンが正常に冷えたり暖まらない原因は様々ですが、上記のようなガス不足によることが多いように思います。

旧式の冷媒(ガス)の場合は、不足分を継ぎ足して充填することができましたが、

現在使用されている冷媒は、継ぎ足すことが推奨されておらず、残っているガスを一旦全て回収し、新たに規定量を

充填する必要があります。

冷媒の充填には費用(1万円〜2万円程度)がかかりますので、経年によってガスが不足してしまった場合などは、

使用年数や後何年使えそうかを想定して、エアコンの買い替えも検討する必要があります。

また、本体内部でのガス漏れの場合は、メーカーに依頼して漏れている場所を特定して修理しない限り、

費用をかけて冷媒を充填してもまた同じ箇所からガスが抜けてしまう可能性があります。

 

最後までご覧頂きありがとうございます。

このブログが少しでもあなたの参考になり後悔しないエアコン選びをお手伝いできるなら幸せです。