近頃の賃貸住宅には、初めからエアコンが設置されているところが多い様ですが、
借主が実費でエアコンを設置しなければいけない場合もまだまだあります。
借りているお部屋にエアコンを設置する際に、
様々な事情で家主さんや住民の方々とトラブルになることも実際にありますので、
できれば、賃貸契約をする前に下記のことを参考にしてみてください。
エアコン専用コンセントの有無
家庭用エアコンには必ず専用コンセントが必要です。
専用コンセントとは、ブレーカー1個に対してコンセントが1箇所の回路のことを言います。
専用コンセントの詳しい調べ方は こちら をご参照下さい。
大手量販店や設置業者では、専用コンセントでは無い場合、エアコンの設置工事を拒否されることもあります。
エアコンの設置スペースのすぐ横にコンセントがある場合でも、専用コンセントとは限りませんので、注意が必要です。
もしも専用コンセントでは無い場合は、新たにブレーカーから電線を配線する必要などがありますので、
施工業者も交えて家主さんと相談する必要があります。
家主さんの了解なしに、電気設備の変更を伴う配線工事などはするべきではありません。
また、200V用のエアコンを設置したい場合は、エアコン専用コンセントであるなら、
電圧の切り替え工事(100Vから200V)や、コンセントを適合するタイプのものへ交換することは、
部屋を退出する際には、完全に現状復帰が可能な場合があります。
配管用化粧カバーの取り付け
エアコン配管経路に、化粧カバーを設置したい場合は注意が必要です。
化粧カバーを新たに取り付けする際には、必ず壁などにビス穴が空いてしまいます。
集合住宅で、他の住民の方のエアコンには化粧カバーが設置されていたとしても、
室内側、屋外側関わりなく、事前に家主さんに相談しましょう。
室外機設置場所の確認
集合住宅では、室外機は場合によっては共用スペースに設置することがあります。
借主や、施工業者の判断だけで室外機の設置場所を決めてしまうと、
知らないうちに、他の住民の方や家主さんの迷惑になる場合があります。
設置完了後にまた室外機を移動するとなると、余計な出費にもなりかねません。
明確に自分の室外機を設置する場所がわからない場合は、必ず家主さんに相談しましょう。
そもそもエアコンが設置可能かを確認する
稀ですが、リビングや寝室など、エアコンが必要な部屋に、
建物の構造や電気設備などの事情でエアコンが設置できない場所があります。
例えば、室内機、室外機の設置スペースがない、配管経路を確保できない、ドレン勾配が取れない、電気容量がないなどです。
実際に、賃貸契約を結び入居した後、我々エアコン設置業者が訪問した際に電気容量が不足していることなどが発覚し、
『エアコンが設置できないところには住めない』と、借主様と家主様がトラブルになった事があります。
賃貸契約をする前には管理会社や家主さんに確認することをお勧めします。
部屋を退去するときの注意点
様々な契約内容にもよりますが、賃貸住宅を退去する際は、元にあった状態に復旧する必要があります。
入居時に、エアコン配管穴のキャップや、200V機種などを設置した際に交換したコンセントなどは
大切に保管し、退去時にエアコンを撤去しに来た業者さんにそれらを渡して復旧してもらう必要があります。
200Vだったコンセントは100V用のものに交換して、電圧も100Vに戻してもらいましょう。
これらの作業には電気工事士の資格が必要ですので、必ず有資格者に依頼しましょう。
電気工事士の資格が必要な作業について詳しくは、 こちら をご覧下さい。
賃貸住宅の場合、工事が伴う家電製品の設置や、電気設備に変更が加えられる場合など、
その都度家主さんや管理会社と相談することで、様々なトラブルを回避できます。
家主さん、エアコン設置業者、管理会社などうまく連絡を取り合い賃貸契約を行うことも大切だと思います。
最後までご覧頂きありがとうございます。
このブログが少しでもあなたの参考になり後悔しないエアコン選びをお手伝いできるなら幸せです。