エアコンを選ぶとき、カタログなどには◯◯畳程度など表記されていますよね。
一般的にはエアコンを設置したい部屋が10畳なら『10畳程度』と表記されている機種を選びそうです。
基本的には間違ってはいないのですが、全てのお部屋に適しているわけではありません。
お部屋の広さだけでエアコンを選んでしまうと、『過剰な能力』や『能力不足』になってしまうことがあります。
エアコンを購入してから、『あまり効かないな』とならないために
私がエアコン購入・設置前のお見積もりなどで、必ず確認することをご紹介します。
エアコンの能力を表す◯◯畳程度という表記
まずは、カタログに記載の◯◯畳程度という表記についてですが、
実はメーカーが設定した一定の条件の部屋を基準として記載されています。
例えば
木造・平家・南向きの和室とか
鉄筋・集合住宅・中間層・南向きなどです。
その他、機密性や使用する人数や窓の大きさなど様々な条件があるようですが
もしこの条件に当てはまらない部屋に設置したい場合はどのように選べば良いのでしょうか。
エアコン設置する部屋の用途や環境
エアコンを設置しようとするお部屋が何階建ての何階にあり、
そのお部屋の使用用途や使用する人数、熱源、換気設備の有無などを確認します。
一戸建てか集合住宅か
まず、エアコンの能力を選ぶ上で大きく分類されるのが、戸建て住宅か集合住宅かです。
戸建て住宅の場合、一般的に集合住宅よりも居住スペースが大きく、窓なども多い傾向にあります。
日差しに当たる面積も大きくなりますので、立地環境や居住人数など、
今からご紹介するポイントを考慮してエアコンを選んでみてはいかがでしょうか。
リビングなど、家族が集まるような場所
冷房能力で考えた場合、真夏の太陽で熱せられた屋根や壁などはもちろんですが、
部屋の中にいる人間も熱源となります。(1人あたり電球100w相当の熱源と言われています)
家族が集まったり来客があったり、家の中では一番人が集中する場所ですよね。
それに加えリビングには大きな掃き出しの窓があったり、キッチンが併設されていてリビングと一つの空間になっていたりする場合もあります。
キッチンには熱源がたくさんあり、それらを排出するための大きな換気扇もあります。
このような場合、畳数表記よりも能力の高い機種を選ぶことで余裕を待って空調できます。
最上階の部屋(屋根に一番近い部屋)
実際に暮らしている方ならよくご存知かと思いますが、
特に真夏の昼間などは1階と2階では、はっきり体感できるほどの温度差があります。
私たちは屋根で作業することもあるのですが、靴の底のゴムが溶けるんじゃないかと思うほど熱くなっています。
この屋根の下に天井裏(天井裏でも息がしにくい程の高温になることがあります)があって、
そのすぐ下の部屋があるのですから当然熱がこもります。
建物の機密性や断熱性、またはエアコンを使用する時間帯にもよりますが、この様な場合でも、
○○畳程度の表記よりも能力の高い機種を選ぶことで余裕を持って空調できます。
寝室など、気温の下がった夜にしかエアコンを使用しない場合などは、
畳数通りの能力の物を選定しても良いかと思います。
細やかな温度設定が必要な部屋
赤ちゃんやお年寄り、またはペットや楽器など、細やかに温度設定をしたいお部屋があるとします。
エアコンは、お部屋の環境に沿った能力のもの、あるいは少し能力に余裕があることで、
素早く設定温度まで到達し、それを維持してくれます。
また、湿度調整や空気清浄なども同時にしてくれ、それらをスマートフォンなどで操作、確認できるものまであります。
お部屋の環境に対して、能力が大幅に不足しているエアコンを選んでしまうと、
設定温度までかなり時間がかかったり、日差しの当たる時間帯などによっては全く効かなかったりする恐れがあります。
エアコンの能力は高ければ高いほど良いわけではありませんが、
上記のようなことを考慮して、畳数表示を基準に選んでみてください。
このほかにも、事務所や店舗教室や集会所などでも家庭用のエアコンを設置する場合がありますが、
広くて熱源の多い場所などでは、家庭用エアコンを複数台設置するよりも、
業務用エアコンを1台設置した方が効率が良く、快適に空調できる場合があります。
部屋の大きさ=◯◯畳程度の能力のエアコンを選べば良い訳ではありません。
エアコンの型番の数字の意味
型番にはアルファベットと数字が記載されているいる事がほとんどですが、そのエアコンの能力を知るには数字を確認します。
例えば ABCー220DEF や ABCーDE401FGH
などですが、この中の220や401といった数字が能力を表しています。
置き換えると
220は2.2kw(キロワット)
401は4.0kw(キロワット)
という意味です。
他のアルファベットはメーカーやグレード、色などを表しています。
家庭用エアコンの能力は6畳〜29畳まで
- 2.2kw → 6畳程度
- 2.5kw → 8畳程度
- 2.8kw → 10畳程度
- 3.6kw → 12畳程度
- 4.0kw → 14畳程度
- 5.6kw → 18畳程度
- 6.3kw → 20畳程度
- 7.1kw → 23畳程度
- 8.0kw → 26畳程度
- 9.0kw → 29畳程度
現在販売されている、家庭用エアコンの能力ではここまでとなります。
これ以上の能力が必要な場合は、同じ空間に複数台設置するか、業務用エアコンを視野に入れて検討します。
業務用エアコンについては こちら をご覧下さい
あくまで参考ですが、もし私が選択するのであれば
集合住宅・南向き・中間層・リビング・キッチンと和室が併設(全部で20畳程度)・家族4人の条件では
最低で20畳程度(6.3kw)余裕を持って使うなら23畳程度(7.1kw)を選びます。
木造2階建て・2階洋室・6畳程度・ベランダ併設・主な使用人数は1〜2人で、昼間もエアコンを使用する条件では
最低で8畳程度(2.5kw)余裕を持って使うなら10畳程度(2.8kw)を選びます。
部屋の使用用途や環境を考慮して最適な能力のエアコンを選びたいですね。
最後までご覧頂きありがとうございます。
このブログが少しでもあなたの参考になり後悔しないエアコン選びをお手伝いできるなら幸せです。